「似合う」って言葉にモヤっとしちゃう私の話
パーソナルカラー診断を提供する側である私は、「その色が似合う。」「その色はあなたに似合わない。」とはっきりと断言しなければいけないシーンがとても多いです。
はっきり断言しなければいけない理由は
パーソナルカラー診断は「似合う」を法則的に導き出すロジックになっていて、そこに
「似合うと思う。」
と言う私一個人の主観を交えてはいけないものだからです。
だから診断時は「言い切る」ことにものすごくこだわっています。
とは言え、私は以前から「似合う」と「似合わない」と言う言葉がものすごく苦手です。
百貨店でコスメ販売をしていた時も苦手でした。
「お客様、それすごいお似合いですねぇ〜!」なんて言葉、「今日会ったばかりの人に言われたくないよ….。」と私だったら思う。
だから軽々しく口にしない接客を心がけていました。
そんな私なので、最近のSNS等で頻繁に目にする「あなたにはこれが似合います」「〇〇タイプはこれが似合う」というワードを見るとなんだかモヤッとした気持ちが込み上げてきます。
パーソナルカラー診断をしている側なのに、「なんでモヤっとするのか」を考えてたら発見があったので記録してみます。
「似合いますねぇ〜!」って言葉ほど信用ならないものはない(特に女子)
根本的にはまずはここです。
「似合うね」って言葉は女子会やアパレルショップなど、日常的に乱用されがちなキーワードです。
だからそもそも信用できる言葉じゃない。
特にそう思うきっかけになった出来事は、母と買い物をしていた小学生の時に「店員さんの‘似合うなんてのは嘘’。乗せられて買い物しちゃダメ。」と言われたことがきっかけでした。
それは当時の私には衝撃的で
「あぁそうか…店員さんは服が売れれば良いから、嘘をつくんだ。」と妙に納得したのを覚えています。
(もちろん、今は全ての店員さんが嘘をついているとか短絡的な思考はありません。でもやっぱりその場しのぎの「似合いますね!」「….(いや絶対本気じゃないでしょ)」と言ったシーンに出会うことはしばしばありますよね。
ちなみに小学生当時の私と同じ理由で、「コスメカウンターでの買い物は苦手」「対面の買い物がストレス」と言ってうちのサロンにレッスンに来られるお客様はとても多いのも実情としてあります。
「似合う」はパワーワード
今思えば、「似合います。」と言う他人の言葉が信じられない性分だったからこそ「似合うって本当に存在しているのだろうか?」と挑戦的な気持ちから私はパーソナルカラーを学びに行ったのかもしれません。
そしてパーソナルカラーの法則に基づいた「似合うの定義」はきちんと学び、「似合う・似合わない」が確かに存在することを学びました。
それでも、なぜか未だに私はこの言葉を口にするのがものすごく気力を要してしまう…。それはなぜなんだろう。
答えが出ないままこの記事の下書きを2日かけて書き上げた時に、ふと気付いたことが….
「似合う・似合わない」って言葉は私たち女性にとって実は強力なパワーワードになるのでは、と。
似合う=すべき、似合わない=しないべき ?
パーソナルカラーをはじめ、〇〇診断系のコンテンツが多数登場し、「〇〇タイプはこれが似合う」「〇〇はこれが似合わない」と言った表現をよく目にするようになりました。
「似合う」が法則に基づき存在することを多くの人が認識する時代になり、
ひと昔前のように「似合う」を軽く受け流せる時代が終わってしまいました。
「この色が似合います=この色をつけるべきです」
「この色は似合いません=この色はつけないべきです」
「似合う」「似合わない」と言う言葉に強力な「すべき・しないべき圧力」を感じとってしまう私がいるようです。
どうでしょうか?私以外にもこんな風に感じる人っているのかしら?😅
「あなたは〇〇すべき、〇〇しないべき」なんて言葉、めちゃくちゃ重いと感じませんか。
私だったら友人や家族、信頼している人以外からは安易に言われたくないと思う。(と言うか信頼している人に言われることも嫌だ。)
モヤモヤの正体は、パワーワードなのに似合う・似合わないコンテンツが安易に世の中に溢れかえりすぎていることが原因だ。と気づきました。
安易に拡散されてよい言葉ではない。
重みがある言葉だ。
だから、顔も見えない誰かもわからないSNSで簡単に発信されている(ように見える)のを目にすると、モヤモヤしてしまうんだ。(※コンテンツが悪いわけではなく、私の思考の癖の問題です。)
(先日、テレビで若いタレントさんがおじさんはみんなイエベなんです。って言っていた。おじさんになったらみんなイエベが似合うってどゆこと?怖)
もう一つは、私が発する「似合う」の診断で、私と同じように目に見えない「すべき」圧力を感じてしまう人がいるのではないかってことが心配なこと。
「似合う」は確かに存在するけれど、パーソナルカラー診断はあくまでも「その人の色素傾向に合う色」を導き出すもの。
色素だけでなく、性格、キャラクター、社会的ポジションなど様々な観点からの「似合う」だって確かにあると私は思っています。
「似合う」×「〇〇」を大切にしたい
私が目指して行きたいのは「似合う」に「もう一つの要素をプラス」したアドバイスをすること。
「〇〇」の部分は「好き」でも良いし、「キャラクター」でも良いし、「職業」でも良い。
例えばパーソナルカラーがイエベの人でも「ブルベの色が好き」なら、それがその人の個性になる。
だからイエベの色ブもルベの色も両方上手にメイクに取り入れる方法を一緒に考えたいし教えたい。
似合う色がイエベだからって「ブルベの色が好き」な気持ちを封印するのはもったいない。
似合うのがクールなブルベ色だったとしても、その人の性格が太陽のような暖かい性格だったらオレンジや黄色を纏うのだって素敵だと思う。
似合う色を知っても、どんな色を身に纏うか否かの選択権は自由だし、
似合っていても似合っていなくても、色の選択に自分の意志が乗っているかどうかが、オシャレさだったり、「なんかあの人っていつも素敵だ。」とその人の個性を輝かせる一番の要因になると私は思う。
「似合う」を誰から受け取るかの重要性
「似合う」「似合わない」って言葉や、パーソナルカラー診断そのものに「モヤモヤ。」とする人がいたら、きっとそれは「似合う」「似合わない」を第3者に決められることで色やメイクやファッションの選択肢が狭められてしまうのが怖い人だと思うんです。
「自分の好きな色が似合わない色だったらどうしよう。」
本来の私がまさにそう思うタイプだったからこそ、パーソナルカラーアナリストとして発信するのが今もちょっと怖いです。
だからこそ、こんな誰得なコアな内容をブログにしてみたりしているわけ…..😇
一カラーアナリストとしても、ヘアメイクとしても客観的な視点で思うことは
「似合う」も「似合わない」もパワーを持っている言葉だから、「その言葉を言われても良いな。」と思うアナリストから受け取ることがとても重要だ思います。そうすればモヤモヤしなくなる。
勉強すればパーソナルカラーの法則は誰でも理解することはできますが、その先の「あなたにはこれが似合う」と言葉をつむぐのは人です。
誰からその言葉を受け取るかで診断が一生に一度の価値あるものになるか、ならないかが変わると思います。
毎回同じ髪型をオーダーしても、担当美容師さんが違うと「なんだか納得いかない仕上がりの時と良い時が有る」ように、
パーソナルカラー診断でも診断結果は変わらないけど「その後の色に対するモチベーションが良くも悪くもなり得る」と思います。
美容師さんの場合はハサミの入れ方の微妙な差で、パーソナルカラー診断はアナリストの言葉の紡ぎ方で、お客様の未来って変わっちゃうんではないかな。
この文章ももしかしたら伝わりにくくて至らない点が多いかも….と申し訳ない気持ちがありますが、私一個人の考えていることとして記録してみました。(長っ)
パーソナルカラー診断って、流行っているし確かに知ることがその人にとって良く作用する場合も多いけれど、その裏側では難しい部分も出てきている。
日本人は特に、「人からどう見られるか」を気にしすぎてしまって自分の本心を抑え込んでしまう人が多いから、私は発信する側として診断の押し付けにならないように気をつけたいと思っています。
難しいんだけど…..。
だから、私のところでパーソナルカラー診断を受ける人には、「診断結果が受け入れられない。」とか「好きな色が似合う色じゃなくて悲しい。」とか、そういった気持ちは正直に言って欲しいです。
日本人女性は自分を表現する為にもっと貪欲になって良いと思います。
外見・内面・ライフスタイル、それぞれのバランスが取れた、自分が心地よくいられる「似合う」を一緒に探して行きましょう。
こんなに長くてまとまりの無い文章を読んでくれたあなたは最高に良い人です(笑)長々とすみません。お付き合いいただきありがとうございました。😆
2022年8月現在〜サロンはしばらくメニューリニューアルの為クローズしております。新規予約受付再開の目処頃が経ちましたらこのブログ、インスタグラムにてお知らせいたします。
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